「この車は完全な新ジャンル、新種であり、中国だけでなく、全世界においても、それと全く同じ、あるいは似ているわけではありません。」8月25日、成都モーターショー2023において、上海自動車ブランド事業部総経理の陸家俊氏は次のように述べました。

陸家俊氏が言及したこの「新種」とは、まさに同日発表されたMGサイバースターのことです。この車は純電気スポーツカーという位置づけで、最大のハイライトは純電気、電動シザードアとソフトトップです。7月に開幕したグッドウッド・スピード・フェスティバルで世界初公開された同車は、グッドウッドでダイナミックなデビューを果たした初の中国ブランド量産車です。

世界中の自動車ブランドが集まる成都のモーターショーで、陸家俊氏がこのような豪語を放ったのは、明らかに出鱈目ではありません。自動車産業が誕生してから100年以上が経ちますが、「新しいカテゴリー、新しい種」と言えるような製品は、その裏に少なからぬイノベーションがあるからこそ、このようなレッテルを貼ることができるのです。

この新ジャンル、新種は、どう違うのでしょうか。陸家俊氏と上海汽車集団創新研究開発総設計者、上海汽車英国技術センター総経理の邵景峰氏はこの車についてさらに詳しく説明しました。

中国の消費者にロマンを感じさせ

MGは1924年にイギリスのオックスフォードで誕生した世界的なスポーツブランドで、2007年に上海汽車に買収され、来年100週年を迎えます。そのため、MGサイバースターの登場は、MGにとって非常に重要な意味を持っています。

100年を目前にした定番ブランド、MGブランドの成功には、1962年に発売されたMGB製品が一役買っています。販売台数は50万台を突破し、当時の世界単一車種の販売記録を更新しました。英国女王エリザベス2世やエルビス・プレスリー、ベッカム夫妻など、多くの有名人が乗っていました。

今回披露されたMGサイバースターは、上海汽車のグローバルデザインチームが製作したもので、MGブランドが電動化時代に伝説的なオープンカーMGBをオマージュし、新たに作り上げたものです。

「MGBが掲げるロマンは、新しいMGサイバースターで再現できるはずです」邵景峰さんは「中国の消費者に思い切ってコンプレックスを開放させ、少しのロマンに触れさせなければなりません。特にこの車種を購入することによって、ロマンを体験しなければなりません」と語った。

自働車とロマン、明らかに現在の主流の自働車消費の中で、両者を結合する車企業は少ないです。クルマを買う消費者は、ファミリーカーとしての快適性、オフロードカーとしての動力性、商用輸送での積載性など、実用性を重視します。

「今、車を買うと、感情的な人は理性的な人に押されます」邵景峰さんは「フォルクスワーゲンやトヨタが国内や世界市場を掌握していた時代から、中国のユーザーは理性が感性を抑えています。車を買う時に負担になる懸念があまりにも多いため、走る車種はほとんど理性(思考)が先行しています。」

同氏はさらに、「中国の消費者の圧力は非常に大きく、自分の天性を解放するキャリアが極めて不足しており、市場に提供されている感性的な製品が十分に供給されていない。特に電働化時代には、皆が比較的大きなコスト挑戦に直面しており、理性が圧倒的に優位を占めている」と分析しました。

「これまでの自動車メーカーは、理性的な顧客層を意識しすぎて、感情的な顧客層を無視してきたのではないかという気がしています」それで、これはチャンスかもしれないと思ったのです。「世界の電気ブームは中国から始まりました。中国には非常に広い市場があり、すべての可能性を現実にすることができるからです。」

しかし、チャンスがあればチャレンジもあります。まず直接的な疑問は誰がロマンにお金を払うのかということですこの車は誰に売りますか?

「女性消費者、感性消費者、オールドボーイをはじめ、経済力のある消費者に、より多くの選択肢を提供したいと思います」この問いに、邵景峰はこう答えました。

明らかにこれはかなりの試みですでも、やってみるというのは、ただの思いつきではありません。結局、自動車メーカーとしては、業績圧迫に直面しています。

「中国には毎年約4万人の油絵専門の大学卒業生、13万人以上の文芸従事者、そして多くのインテリアデザイナー、インテリアデザイナーがいます。」この車の受け手の群体に対して、邵景峰は1組のデータを与えました。「この人たちがターゲットです。MGサイバースターを待っています」

しかし、邵景峰もこの試みに依然としてリスクがあることを認めます。「私たちは先行して投入して、感性でクルマの消費を変化させ、市場を変化させています」

ブランド力を上げて欧州市場を攻略し

電気時代にMGブランドによる市場の変化は、実はすでに始まっています。

データによりますと、上海汽車グループの7月の欧州での販売台数は前年同期比で170%を上回り、MGブランドが販売台数の大部分を占めています。MGの4車種は欧州の消費者に人気があり、販売台数の主力となっています。

MG4は、今年1月から6月にかけて、欧州で3万779台が販売され、欧州の電気自動車販売台数で6位となりました。

それによりますと、2022年のMGの世界販売台数は66万台で、陸家俊氏は「MGブランドは今年、80万台を販売する予定だ」と語っています。また、来年はMGブランド誕生100週年を迎え、「全世界での年間販売台数『ミリオン目標』に全力で取り組んでいきます」としている。

そのため、現行モデルの継続的な走行に加え、MGサイバースター発売後も走行を担うことになりました。

「MG4 EVが全世界、特に欧州で躍進しているのを見て、私たちデザイナーは自信を持っています。MG4 EVが全世界に大量に展開すれば、MG7やMGサイバースターも加わり、MG(ブランド)を上に押し上げる動きが効果をあげると信じています」陸家俊は言います。

今回の成都モーターショーで、MGはMG 4の世界統一名称を発表しましたが、これについて陸家俊氏は「ブランドのグローバル戦略の展開によって、各モデルが足併みに進むことを望んでいます。」

MG4のほか、今回披露されたMGサイバースターは、Q4での発売が予定されており、発売と同時に納車となり、来年4、5月に英国で発売される予定です。

「私たちはこの車のミッションについても多くのことを考えています。1つ目は、MG7のポジションアップを狙って、アップしてほしいということです。第二にMG4の世界販売を狙っています。第三に、MGサイバースターの唯一性、希少性、大胆なイノベーションの飛躍性などは、MGブランド全体の向上を促進します。」邵景峰は言います。

今回の成都モーターショーに先立ち、MGサイバースターは英国で初めて公開されました。

「この車は、実はすでに英国で予約販売されていて、多くの人が註文を取り始めています」陸家俊氏はこう打ち明けます。「この車は、タイの2ドア2シーターオープンカー市場でも反響がいいです。この車は今日発表されたばかりなんですが、海外のチームからベトナムの方で大きなモーターショーがあるから、3台借りて展示したいと言われまして」

MGブランドは市場に自信を持っていますが、今回の成都モーターショーでは自働車業界の内巻きが激化していることがわかりました。多くの自動車メーカーが発売した新車は、技術や仕様がアップグレードされたにもかかわらず、価格はますます安くなっている。また、人気市場では、各社の競争が過熱しています。

業界内の混乱は自動車業界をけん引しているが、未来はますます不透明になっている。

現在の市場環境について、陸家俊氏は各ブランドにはそれぞれ独自の戦略目標と位置づけがあり、「今後の計画方向は『グローバル化』と『高価値』という2つのルートで、新エネルギー分野で着実に推進していきます。」

国内市場の内巻きが悪行の循環に陥った時、明らかにブランドの先天的な優位に頼って、MGは選択して国を出て、海外市場で新しい机会を求めて、ブランドの発展の新天地を開くかもしれません。

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